これまで消費者は、事業者に比べ情報力や交渉力において相対的に不利な立場にあったことから、あくまで「保護される者」として捉えられてきました。それは「消費者の権利」として保障されています。しかしこれからの消費者は「自立した主体」として、消費行動が環境や社会に与える影響力を自覚し、そのパワーで社会をよりよい方向に変えていかなければなりません。それが消費者市民社会における「消費者の責任」です。例えば“食の安全”が叫ばれた際に、消費者の不買という権利行使によって、商品の生産履歴やトレーサビリティ、原産地表示などの法律や制度が進んだように、権利を適切に行使することは消費者の責任であり、それが商品の安全性を高め、環境に配慮した商品を増やしていくことにつながっていくのです。

消費者基本法に定められた「消費者の6つの権利」
権利01 安全が確保される権利

危険な商品によって、消費者が健康や命に危害を受けることがないように保障される。

権利02 選択の機会が確保される権利

自分の意思で自由に商品やサービスが選択できる機会が保障される。

権利03 必要な情報を知ることができる権利

商品を選ぶ時に、その商品に対する正しい表示や適切な情報を知ることができる。

権利04 教育の機会が確保される権利

被害や事故に遭わないような知識を身につけるための消費者教育が受けられる。

権利05 意見が反映される権利

企業や消費生活センターなどに意見を申し出た際に、反映されて対応策がとられる。

権利06 被害の救済が受けられる権利

被害を受けた際には、被害を回復するために迅速な対応がとられる。

国際消費者機構が提唱する「消費者の5つの責任」
責任01 批判的意識を持つ責任

与えられた情報をうのみにするのではなく、
商品や価格などの情報に「あれ?何かおかしいな?」と疑問や関心を持つ

責任02 主張し行動する責任

買った商品に問題があった場合は、販売元に問題の改善を求めたり、
消費生活センター等に相談する

責任03 社会的弱者への配慮責任

自分の行動が社会(特に高齢者や子ども、開発途上国の人など立場の弱い人たち)に
与える影響を自覚する。

責任04 環境への配慮責任

環境に配慮した商品を選択したり、ゴミの出し方に配慮するなど、
消費者の行動が環境に影響を与えることを自覚する。

責任05 連帯する責任

トラブル解決のために、被害に遭った人が一緒になって問題に立ち向かう。