消費者の権利と責任

これまで消費者は、事業者に比べ情報力や交渉力において相対的に不利な立場にあったことから、あくまで「保護される者」として捉えられてきました。それは「消費者の権利」として保障されています。しかしこれからの消費者は「自立した主体」として、消費行動が環境や社会に与える影響力を自覚し、そのパワーで社会をよりよい方向に変えていかなければなりません。それが消費者市民社会における「消費者の責任」です。例えば“食の安全”が叫ばれた際に、消費者の不買という権利行使によって、商品の生産履歴やトレーサビリティ、原産地表示などの法律や制度が進んだように、権利を適切に行使することは消費者の責任であり、それが商品の安全性を高め、環境に配慮した商品を増やしていくことにつながっていくのです。

消費者基本法に定められた「消費者の6つの権利」

国際消費者機構が提唱する「消費者の5つの責任」